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コロナ禍で強行された韓国総選挙、与党圧勝で反日路線強化か

2020年04月19日 公開
2022年07月08日 更新

金敬哲(ジャーナリスト)

コロナ危機の中、厳戒態勢で行なわれた選挙

ところで、選挙法が改正されるやいなや、未来統合党が比例用政党の結党を宣言した。そして、未来統合党を強く非難していた共に民主党も、選挙を1ヵ月後に控え、比例用政党の「共に市民党」を結党した。

このほかにも、多くの政党が結成され、比例用投票用紙の長さがなんと48センチもあり、一枚一枚手開票が進むというハプニングが起きた。

4月15日の投票には、私も行った。自宅のあるソウル市の某投票所へ行くと、まず、投票場が設けられた建物の入口で選挙案内人に体温を測ってもらい、マスクをかけていることを確認させられた。

体温が正常であることが確認されて無事建物の中に入ると、入り口の横に用意されていた手洗浄剤で手の消毒をされ、ビニール手袋を渡されてやっと投票場に入った。

もし発熱やせきなどのコロナ症状があれば、投票場に入場できず、入り口のすぐそばに設けられた記票台で投票するようになっていた。

投票場に入ると、床に1メートル間隔で印が書いてあり、それに基づいて間隔を維持しながら列に並ばなければならなかった。

選挙委員に身分証明書とともにマスクを外した顔を見せて本人確認をした後、投票用紙をもらって記票台に入る。記票台ではビニール手袋をしたまま気に入る候補(政党)の名前の横にハンコを押して記票をし、投票箱に入れると投票が完了する。

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