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米朝双方から「お呼びでない」韓国

2019年11月08日 公開
2022年10月27日 更新

室谷克実(評論家/韓国問題研究家),渡邉哲也(作家/経済評論家)

米朝のパイプができたいま、韓国の重要度は下がった

【室谷】 それはつまり、「もう知りませんよ」という扱いをしても問題ないくらいに韓国のポジションがなくなりつつあるということでもある。

たしかに彼らの存在感は、もはや外交でも明らかに下がっています。結局、文在寅政権登場以来、目に見える「成果」は南北関係の動きしかありません。

まあ、日本に対する「上から目線」の態度もそこに入るのかもしれませんが。いままで国内では南北融和路線を「平和」がやってきたかのような宣伝に使ってきました。

米朝関係では、いわゆる仲介者として振る舞うことでポジションを維持してきた。

ところが、ハノイでの第二回の米朝会談以降、それはもはや通用しなくなった。G20の帰途、トランプが板門店に行き、金正恩と40分ほど会ったとき、文在寅は「別室待機」を強いられた。米朝双方から「お前はお呼びでないよ」とやられたわけです。

【渡邉】 日韓関係はお互いにもはや話にもならない状態ですが、韓国にとっては対米、対北でも交渉カードがなく、存在価値が薄れてしまっていますよね。

その核心は、北朝鮮がアメリカと直接交渉できるようになったからです。これは、2月のハノイ会談で「破談」したことも、韓国があいだに入ってあれこれバイアスをかけたからだと米朝ともに思っているからですよね。

【室谷】 文在寅は第3回会談で板門店を場所として提供しただけで、もはや北朝鮮からはその後「着信拒否」状態ですよ。

文在寅が北に「平和経済」を呼びかけた翌日、彼らは短距離弾道ミサイルを発射して答えた。相手にしていないか、何か具体的なモノを差し出せとプレッシャーをかけているかですよ。

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