2018年04月19日 公開
2019年02月13日 更新
あまりにも興味深い内容なので、つい長々と引用してしまいました。
いうまでもありませんが、規制改革会議は内閣総理大臣の諮問に応じて設置された、国政のあり方を真剣に考究するとても重要な会議です。その会議で重責を担っている委員たちの全員を、一官僚が露骨にここまで怒らせ、呆れさせる事例は、そうそうあるものではありません。この会合のあと、当時の前川課長の上司は、真っ青になって草刈議長に陳謝したそうです。
とはいえ、このような発言を繰り返した方が、その後、文部科学省の事務次官に上り詰めたわけです。文科省の内部では、「規制改革に敢然と立ち向った」ということで評価されたのでしょうか。ちょっと、一般の感覚とはズレているといわざるをえませんし、このような体質では「天下り問題」が破裂するのも当然であったように思えてきます。
ちなみに、これは公開されている議事録です。前川氏の「行政が歪められた」という発言に小躍りして、まるで英雄のように扱った大マスコミ会社は、同一人物の以前の行ないについてのファクトを調べたうえで、発言の思惑や信憑性について検討しているのでしょうか。
加計学園問題も、まさに文科省の岩盤規制にまつわる「規制改革」の問題に端を発していますが、前川氏を押し立てたマスコミは、そもそも政府が進める規制改革など間違ったことだと考えているのでしょうか。よもや、「安倍総理を叩ければ何でもいい」ということではないと思いますが。
(本記事は、高橋洋一著『「官僚とマスコミ」は噓ばかり』<PHP新書>を一部抜粋、編集したものです)
更新:11月24日 00:05