2021年12月27日 公開
2022年07月08日 更新
日本という本丸を守るためには、台湾という強力な外堀の存在が不可欠である。日本と台湾は運命共同体である。
しかし、現在の日本にも、中国の世論戦、心理戦、法律戦によって、日本のためになると信じて中国のためになる活動をする日本人は存在する。また、安全保障に関して根拠のない楽観主義が蔓延している。
台湾の政治は中国の政治的代理人と台湾人の戦いであり、日本の政治の中にも同様の傾向が見られる。台湾問題は日本人の安全保障観のリトマス試験紙になっている。
現在、台湾を国家として承認している国は極めて少数である。なぜか。台湾が独立宣言しないからである。独立宣言しない地域を独立国として承認する国はない。もともと台湾は国民、領土、主権を持っており、独立国家としての資格がある存在である。
なぜ台湾は独立宣言しないのか。独立宣言すれば戦争すると中国共産党が脅しているからである。
もし、中国が台湾を先制攻撃すれば、戦争を避けるために独立宣言しないという台湾の政策は無意味になる。したがって、中国が台湾を攻撃すれば、直ちに台湾は独立を宣言するであろう。
台湾が独立宣言すれば、多くの国が台湾を国家承認する可能性がある。多くの国の国家承認があれば、堂々たる独立国家である。
台湾が独立国家ならば、中国と台湾の戦争は国家間の戦争ということになり、中国が主張する「台湾問題は中国の国内問題である」という主張は通用しなくなる。
「台湾関係法」という米国の国内法で、米国が中国を攻撃することはできないが、中国が台湾という独立国を侵略した場合には、(台湾が米国に支援を求めれば)米国は国際法に基づき、「集団的自衛権」を行使して、台湾を侵略から守るために中国を攻撃することが可能になる。
更新:12月04日 00:05