2020年12月13日 公開
写真:吉田和本
鈴木絢音さんは乃木坂46屈指の読書家であるが、自身は“読む専”で、文章を書くことは苦手だという。学生であれビジネスパーソンであれ、書くことは誰しも求められる。その際、何に気をつければいいのか。書く極意について、「国語の神様」と呼ばれる言語学者の金田一秀穂教授に鈴木さんが聞く。
※本稿は『Voice』2021年1⽉号より⼀部抜粋・編集したものです。
【金田一】鈴木さんはよく本を読まれるとのことですが、「書く」ことはお好きですか?
【鈴木】じつは苦手なんです。私は普段から“読む専”なので……(笑)。ブログやSNSは定期的に投稿していますが、書くたびに、自分の考えをわかりやすく伝えるのは難しいことだなと実感しているところです。
【金田一】私が教えている大学生のなかにも、「書くのが苦手」と話す子は少なくありません。でも、とくに最初のうちは、うまく伝えることにそこまでこだわらなくていいと思う。
私が考えるに、書くこととは、自分の思考を客観的に捉え直すための作業です。たとえば、秋元さんが歌詞を書く際も、書き進めているうちに閃いた言葉を紡いでいることだってあるはずです。鈴木さんも最初から畏まらずに、まずは心にある言葉を気軽に外に出してみることが第一歩ではないでしょうか。
【鈴木】なるほど、まずは手を動かしてみる、ということですね。これまではたしかに、頭のなかでいろいろと考えてから文字を打っていました。まずは日ごろから投稿しているブログで、お仕事の報告など事務的な内容だけではなく、「自分の気持ち」を発信することから始めてみます。
更新:11月22日 00:05