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乃木坂46・鈴木絢音「本は自分と向き合うための“鏡”になる」

2020年10月26日 公開
2020年10月26日 更新

鈴木絢音(乃木坂46)

自分と対話するための道具にもなる

――鈴木さんはアイドル活動のみならず、舞台でも活躍されています。10月15~22日には、出演舞台『銀河鉄道の父』が公演されました(新国立劇場 小劇場)。原作は門井慶喜さんの直木賞受賞作ですね。

【鈴木】 最初に台本をいただいたときは、私が演じるトシ(宮沢賢治の妹)に病弱な印象を抱いていたのですが、原作を読んで幼少期の快活な姿も含めて人物のイメージを膨らませることができました。

舞台ではさらに、ふふっと笑える要素が盛り込まれるので、観てくださる方にはより楽しんでもらえたのではないでしょうか。

舞台と読書の関連でいえば、ある作品を読んだときに「自分ならどう演じるかな」と考える機会が増えました。普段から本に触れることで、台本を読んだ際に役柄や演技を想像することにつながっているのかもしれません。

――コロナ禍でエンタメ業界が深刻な状況に置かれるなか、娯楽に愉しみを求める人は多いでしょう。インドアで楽しめる読書も例外ではありません。その魅力を教えてください。

【鈴木】 本は、読んだときの自分の状況によって感じ方が違ったり、2回目に読んだときは1回目とはまた別の気づきがあったりします。

「自分はいまこういう環境にいるのか。こういう感情なのか」と、本を隔てて向こう側にいる自分と対話ができる。素敵な本と出合って元気をもらえることは、読書の何よりの愉しみです。

そう考えると、本はいまの自分と向き合い、さらには周りの人とのつながりも生む魔法のような道具だと思います。

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