2019年08月15日 公開
2024年12月16日 更新
写真:大坊崇
7月の参院選では、与野党の構図に大きな変化はみられなかった。そのなかで辛坊治郎氏によると、日本維新の会が関西圏以外で支持を伸ばすためのモデルがあるという。そして2025年の大阪・関西万博を控え、活気に溢れる大阪はこれからどうなるのか。日本の重大論点を徹底解説する。
※本稿は月刊誌『Voice』(2019年9月号)、辛坊治郎氏の「左派ポピュリズム台頭の萌芽」より一部抜粋・編集したものです。
聞き手:編集部(中西史也)
――関西圏に支持基盤をもつ日本維新の会は、今回の参院選で、東京と神奈川で初めて参議院の議席を獲得しました。同党が大阪以外でも支持を伸ばしていく可能性はありますか。
【辛坊】 維新は今年4月の大阪知事・市長ダブル選挙で圧勝して以降、勢いをつけています。ただ、参院選で関東圏に基盤を築いたとはいえ、2議席では大きな影響力はもちえません。
維新が全国で躍進するためには、たとえば数10万人規模の人口を有する東京の特別区で実績を上げることが考えられます。
維新の政治家が首長ポストを押さえたうえで議席を確保し、住民がそれまで気付かなかった問題点を掘り起こす。これはまさに、維新が大阪で行なった手法です。
そのモデルを東京の自治体で1つでも実現できれば、全国で支持を伸ばす足掛かりとなるでしょう。
更新:12月22日 00:05