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仮面ライダーにプリキュアルーム!?池の平ホテル「一人十色」の人気宿泊プランとは

2018年06月15日 公開
2018年06月15日 更新

牟田太陽(日本経営合理化協会理事長)&矢島義拡(株式会社池の平ホテル&リゾーツ代表取締役社長)

お客さまを選んではいけない

牟田 先述の交通網と情報網といった外部環境が発達すれば、外国人の訪日観光客の増加も予想されます。外国人旅行者を迎え入れるために、取り組んでいることはありますか。

矢島 たしかに、人口減によって国内需要が縮小する半面、旅行業におけるインバウンド(訪日外国人旅行)市場は今後も拡大していくでしょう。しかし私どもは、外国人のお客さまだけを積極的に獲得しようとは考えていません。実際、私どものホテルを利用する外国人は全体の5%程度と、それほど多くありません。

どちらかというと、いまは旅行ツアーを介さず、自らインターネットで宿泊施設を予約するFIT(海外個人旅行)への対応が中心となっています。

 以前、八ヶ岳でスキーをしていたら、高価な毛皮のコートを着た中国人がゴンドラに乗って続々下りてきました。何事かと思ったら、ピラタス蓼科スノーリゾート(長野県茅野市)まで樹氷を見に行っていた。こうした富裕層もFITに含まれますね。

矢島 ええ。ただし私どもは、ホテル側がお客さまを選んではいけない、と思っています。従業員にも「お客さまを国内と海外とか、個人と団体で区別してはならない」と伝えています。どんな属性の方が利用されても、満足して過ごしていただける環境をつねに維持していきたいからです。

牟田 他方で従業員を見ると、最近では旅行業を志す外国人が、日本の「おもてなし」を学ぶ目的で、日本国内の旅館やホテルで働くケースも増えていますが。

矢島 私どものホテルでも、9カ国20人ほどの外国人に働いてもらっており、将来的な帰国を前提にした人事制度も設けています。あるミャンマー人のスタッフは「10年後にミャンマーでホテルを建てたい」という夢をもっています。

こういった外国人が、私どものホテルで経験を積み、ノウハウを自国へ持ち帰ることで、池の平ホテル&リゾーツのDNAを受け継いだ施設が支店のようなかたちで増えていく。緩やかな「暖簾分け」が広まっていけば私も嬉しいですね。

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