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仮面ライダーにプリキュアルーム!?池の平ホテル「一人十色」の人気宿泊プランとは

2018年06月15日 公開
2018年06月15日 更新

牟田太陽(日本経営合理化協会理事長)&矢島義拡(株式会社池の平ホテル&リゾーツ代表取締役社長)

ポイントは交通網と情報網

牟田 矢島社長は、現在の旅行業を取り巻く環境についてどう思いますか。

矢島 先ほど述べたように、レジャー感を打ち出して集客できた時代は過ぎ去りました。いまの消費者は旅行に滞在の喜びや寛ぎ、癒やしを求めています。また、訪れた土地の地元の暮らしや文化そのものに魅力を感じている。

地方創生の文脈でも語られることが多いですが、今後は、たんなる「観光地」から「観光地域」づくりへの移行が進むと思います。私どもも、創業以来「3世代で楽しんでいただけるリゾート」という視点をもち、白樺湖やビーナスライン(長野県茅野市の御座石神社交差点から同県上田市の美ヶ原高原美術館に至る全長約70kmの観光道路)の魅力を発掘・発信するよう努めています。

牟田 いまおっしゃった観光地域づくりへの移行を考えるとき、ポイントとなるのが交通網と情報網です。交通網でいえば、新幹線や高速道路の建設ですね。

矢島 インフラ整備の恩恵は大きいですね。池の平ホテルも、中央自動車道の整備によって、関東だけでなく関西からのお客さまが急増しました。

その一方で深刻なのが、首都圏を中心とする「車離れ」の傾向です。現在、約9割のお客さまが車で当ホテルに来られます。そこで、車以外の方も当施設を利用いただけるように、新宿駅や名古屋駅との往復送迎バスのサービスを始めました。

牟田 都心で暮らす高齢者にとっても助かるサービスですね。外部環境に頼るのではなく、「どうしたらお客さまに来てもらうか」を突き詰めて考える視点が大事です。

もう1つの情報網とは、いうまでもなくインターネットです。現在は、顧客による商品評価が、ネットを通じて瞬時に伝わる時代です。いまやネットを用いたPRは常識になりましたが、昔はホテルや旅館の宣伝といえば、テレビCMが一般的でしたね。

矢島 当ホテルも過去に、テレビのようなマス媒体を使ったPRに力を入れていた時期がありました。新しく施設をつくる際にも、チラシとテレビCMを制作してから、施設の設計を決めていたほどで(笑)。しかし現在は、首都圏ではテレビCMを打っていません。

その理由の1つが、まさにインターネットです。ネットの発達によって、宣伝に掛けるコストも減りました。それこそお客さま自身が、私どものホテルで過ごされたときの動画をYouTubeにアップしてくれる。動画の再生回数が数百万に達することもあり、凄まじい宣伝効果です。

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