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日本を襲う、新型コロナと米「トリプルブルー」政権誕生の脅威

2020年04月01日 公開

渡瀬裕哉(パシフィック・アライアンス総研所長)

国際的なシンクタンクの構築が必要

アイオワ州予備選挙後、ある場所でご一緒した外交通の国会議員が、民主党予備選挙に関して小都市の元市長であるブティジェッジ以外の候補者は、元副大統領・上院議員であるために、日本政府はネットワークを有しているとのご発言をされていた。

筆者はこの発言に軽い衝撃を受けたが、顔には出さないように努めた。

実際、日本の外務省などがどこまでネットワークを有しているかわからないが、筆者が最初にブティジェッジ台頭の可能性を耳にしたのは昨年2月である。

それも民主党陣営ではなく共和党陣営から警戒対象としてマークしている旨を聞かされていた。仮に自分が日本政府の人間であったならば、この時点でブティジェッジ陣営と何らかの接触をもとうと努力するだろう。

もちろん実際には接触のための努力は当然なされていたと信じているけれども。

本年の大統領選挙・上下両院議会議員選挙は予測がきわめて困難であり、最終的な結果はどのような可能性もありうる状況だ。

2016年にヒラリーの勝利を信じて疑わなかった愚行を繰り返すことなく、共和党・民主党の双方のキーパーソンに対し、ワシントンD.C.の内外で接触できるチャンネルをもつことはきわめて重要である。

そのためには、政府を代表する外務省の人間以外に、米国のイデオロギーの多様性を理解し、常日頃から相手の懐に入り込んで接触する人材の育成が必要である。

それは政府から独立した理念あるシンクタンクの役割でもあり、米国に対する高い情報感度をもって多様なネットワークを構築する民間シンクタンクの存在は遠からず日本の重要な生命線の一つとなるだろう。

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