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「手鼻、タン吐き、立ち小便」新型コロナの土壌となった中国の衛生意識

2020年03月06日 公開
2023年04月17日 更新

高口康太(ジャーナリスト),西谷格(ノンフィクションライター)

これからのデジタルチャイナ

――5年後、10年後も中国のデジタル化は進んでいくでしょうか?

【西谷】 正直、「デジタルバブル」ともいえるいまの状況が続くとは思えません。

すべての企業がきちんと利益を上げて持続可能なビジネスをしているわけではなく、赤字を垂れ流しながらなんとか存続している企業もあります。国の方針が変われば、一気に店じまいする事態も考えられます。

【高口】 私も同意見です。今後の景気次第では、ある程度の逆噴射は予想できます。実際、かつて一世を風靡したシェアサイクルも、いまは数が激減しています。

ただし、世界中がデジタル化に舵を切っていて競争原理が働いている以上、中国も歩を緩めるわけにはいかない。

そこで決め手になるのは、やはりスピードです。日本は各方面に気を配りながら慎重にデジタル化を進めていますが、中国は周りを気にせず猛ダッシュしている。

途中で躓いたり迷ったりもありますが、慎重な日本よりも先にゴールするかもしれません。

日本のように安定的な成長がいいと言う人もいれば、中国の危うさが楽しいと言う人もいるでしょう。これはもはや価値観の違いです。

個人的には、中国は失敗も含めて大胆なチャレンジがたくさんあり、結局のところ憎めない(笑)。

【西谷】 日本としては中国の模倣をする必要はまったくない。理想を言えば、中国のダイナミックなやり方を参考にしつつ、きめ細かさや心の通じ合いといった強みを活かした独自の“デジタルジャパン”を構築していくべきではないでしょうか。

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