2020年01月05日 公開
2020年01月06日 更新
――喜代村では、寿司職人養成や寿司カルチャー普及のために、「喜代村塾」を開講しています。10年かかると言われた修業を2年で行なう取り組みですが、実際に可能なのでしょうか。
【木村】 できますよ。昔は10年修業して、やっとカウンターに立てるようになり、それから何年か奉公して独立する流れでした。でも、いま10年も下積みをする人なんていません。
「喜代村塾」では、入ってきたらすぐカウンターに立って切りつけをして、シャリの握り方も教わります。
そして自分たちで食べてみる。生の味を知ることで、「もっとうまく魚を下せるようになろう」とやる気も湧いてきます。
――徒弟制はもう古いといいますか、現代に合った職人の育て方を考えるべきなんですね。
【木村】 そう。昔は弟子がたくさんいたから、みんなが早く育つと先輩が困ってしまうわけです。そういうしきたりばかりを言うから、寿司職人がいま育ってないんですよ。
だからこそ、われわれは学校をつくって、人を育てていく。「明るく楽しく元気よく」未来のために寿司職人を養成しています。
――学校で育った職人たちが、日本の寿司文化の将来を担っていく。
【木村】 いまでは「すしざんまい」を中心としたわれわれの店舗に、年間1000万人が食べに来てくださいます。最近では海外からもお客様が多くいらっしゃる。ゆくゆくは年間1億人に食べに来ていただけるような店にしたい。
みんなを幸せにするために安定供給ができて、本当に美味しいもの、良いものをつくっていきたいと思います。
更新:11月22日 00:05