2019年06月25日 公開
2020年07月21日 更新
日本では1つのことに生涯を懸けて携わるプロフェッショナルが格好いいという風潮がありますが、それで人生を全うできるのは、ごく一部の人間だけでしょう。
3月、現役引退を表明したイチロー外野手のレベルまで専門性を極められればよいですが、すべての人に当てはまるわけではありません。
業績が低迷している日本企業では、上の世代が主要なポストに留まったまま、若手の昇進がなされないケースが発生しています。そのような企業で仮にプロフェッショナルをめざそうとしても、必要な経験が積めないまま、無為に時間を過ごすことになりかねません。
自ら主体的にキャリアを構築できるという点では、アメリカ企業で働くことは大きなメリットになります。日本企業では業務内容を個人に割り振るのは人事部ですが、アメリカ企業では自分から「これをやりたい」という仕事を選んだうえで入社を決めます。
「将来、自分はこうなりたい」というキャリアを見据えたうえで、そのスキルが身につく分野で仕事をすることになるので、最初からモチベーションは高くなる。私にとってシリコンバレーは、世界レベルで自分の実力を試すことができる場所であり、ここで働く理由の1つとなっています。
さらに、自分という価値の希少性を出すための近道とは何か。それは、多様なことができる状態に身を置くことでしょう。
かくいう私は、エンジニア、投資家、ユーチューバー、ユーデミー(eラーニングのプラットホーム)講師、セミナー講師、書籍の執筆、コンサルティング、アプリ・WEBサービスの開発、そしてサッカー講師など、複数の仕事に携わっています。
そのため、「本業は何ですか」「本業を疎かにして解雇されませんか」「よくそんなことをする時間がありますね」などと、尋ねられることがあります。多様な仕事を手掛けていると、どれにも集中できていない、専門性が低いという印象をもたれてしまうようです。
しかし実際には、副業に繋がる内容のプロジェクトを本業で選んだり、ブログのネタは空き時間や移動中に考えたりと、効率的な働き方ができています。自分の子供にプログラミングを教えることで、家族との時間も確保しています。
いまだに日本企業では副業を禁じているところが多く、このような多様な働き方ができないのはマイナスだと思います。
更新:11月22日 00:05