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「2つの衝撃」を与えれば、部下は自分から動き始める

2019年05月21日 公開
2024年12月16日 更新

橋下徹(元大阪府知事/弁護士)

橋下徹

<<38歳で大阪府知事、42歳で大阪市長に就任し、4万8000人の組織を動かして大阪の改革を実行してきた橋下徹氏。

その裏側をつぶさに語った最新刊『実行力 結果を出す「仕組み」の作りかた』(PHP新書)が発売3日で7万部突破と、話題を呼んでいる。
本記事では、その中から内容を一部抜粋・編集してお届けする>>

 

リーダーの仕事は、部下を「やる気」にさせること

僕が大阪府知事、大阪市長時代に痛感したのは、「組織は口で言っても動かないが、何かを実現させるとメンバーの意識が劇的に変わる」ということです。

今まで「できない」と思っていたことが「できる」という成功体験に変わると、エンジンがかかります。人間は面白いもので、できると思い始めると、何も言わなくても、自らどんどんチャレンジしていきます。

リーダーの仕事とは、部下をそういう状態に持っていくことだと思います。大きな方針を示し、その方針に沿ったことを実現させて、みなに見せる。そうすると、みなの意識が変わり始め、放っておいても自ら動き始めます。

僕がマネジメントする組織は、大阪府庁1万人、大阪市役所3万8000人の巨大組織でしたので、組織的な意識改革を迫るためには、最初にメガトン級の衝撃が必要でした。

その1つが大阪城公園でのモトクロス大会。

これについては近著『実行力 結果を出す「仕組み」の作りかた』(PHP新書)で詳説していますが、このモトクロス大会を実現させたことによって、職員たちの意識が大きく変わったと思います。

どのくらいの規模の組織のトップであるかによっても違うと思いますが、部下の意識改革をしようとするなら、小さな「改善」だけではなく、メンバーに衝撃を与えるようなことを実現させることが必要です。

改革の鉄則、実行の鉄則として「小さなことを素早く成功させて、その成功体験を積み上げていく」というものがあります。それも重要ですが、しかし「衝撃」もより重要です。

部下にいくら「新しいことをしろ」と言っても、部下はなかなか一歩を踏み出せません。過去から続く組織的風土、慣行、メンバーの意識に縛られてしまっています。

この呪縛を解くには、組織に衝撃を与えること。そうすると、組織にエンジンがかかり、動き出します。

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