2019年08月14日 公開
――とはいえお隣の韓国では、2018年に最低賃金を引き上げたことで、失業者が増加するなど雇用への悪影響がみられました。
【アトキンソン】 韓国の場合は2018年1月、最低賃金を一気に約16%も引き上げたわけですが、これは極端すぎました。
繰り返しますが、最低賃金を引き上げると必ずしも失業者が増えるわけではありません。引き上げ方によってその効果は変わります。
アメリカのある分析によれば、12%以上の引き上げは危険な水準である、とされています。
過剰な比率で最低賃金を引き上げると、経営者がパニックに陥り、経済に悪影響が出る。
韓国で年に16%もの引き上げを行なったのは、文在寅政権が国内の経済構造を見誤っていたというほかありません。日本の場合、私の計算では、年率5%の引き上げが適切な数値です。
更新:11月23日 00:05