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藤原洋 第4次産業革命の時代に必要な三種の神器とは?

2018年12月11日 公開
2018年12月18日 更新

藤原洋(株式会社ブロードバンドタワー代表取締役会長兼社長CEO)

デジタル化の急速な進行により、現在は第4次産業革命の時代にあるといわれる。ブロードバンド配信事業などを手掛けるブロードバンドタワー代表取締役CEOの藤原洋氏が、全産業「デジタル化」時代を生き抜くためのヒントを述べる。※本稿は『Voice』2019年1月号、藤原洋氏の「ポスト平成のGDP倍増計画」を一部抜粋、編集したものです。

 

世界産業革命史

第4次産業革命は、ドイツが2011年にインダストリー4.0を提唱したことに起因する。産業革命は4つの「自動化」フェーズに分かれる。

第1次革命は「蒸気機関」、第2次革命は「電力」、第3次革命は「コンピュータ」、第4次革命が「IoT」だという。私は、第4次産業革命を製造業革命だけと捉えるのは、間違いだと思っている。

第1次産業革命は、英国から起こった紡績機械・蒸気機関・石炭製鉄の発明で創出した産業が中心であり、鉄道業や海運業というサービス産業である。

第2次産業革命では、内燃機関・発送電の発明で陸上輸送、電力、航空サービス業が生まれた。

第3次産業革命は、通信・半導体・コンピュータの発明で、流通・金融の高度な新サービス産業が生まれた。

第4次産業革命の本質は、Uber、Airbnb、FinTech(フィンテック、金融〈Finace〉と技術〈Technology〉を組み合わせた造語)ベンチャーなど「全産業のビジネスモデルの転換」である。

これを学術的に定式化したのが、スウェーデン・ウメオ大学のエリック・ストルターマン教授の「企業のデジタル化(デジタルトランスフォーメーション)」という論文だ。

「ITによる業務プロセスの強化」「ITによる業務の置換」「業務とITの一体化」という3フェーズ進化論である。同教授は、現実世界と仮想世界の区別がなくなると予見している。

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