2018年09月08日 公開
2018年09月12日 更新
大人はよく「いまの若者は挑戦意欲がなく、留学にも二の足を踏んで海外に出ない」といいます。しかし、若い人たちは、状況に対し合理的に行動しているにすぎません。
就職自体があまりにも困難で、不確かなものだというのに、さらに留学という時間とお金のリスクを取る余裕など彼らにあるはずがない。若者の気持ちが縮んだのだとしたら、それはあくまで経済状況に順応した行動の結果だったと思うのです。
第二次安倍政権以降、とりわけ昨今の学生には、楽観意識が垣間見えます。それもそのはず、高卒就職率も大卒就職率も98%で、次代を担う若者が将来に希望を持ち始めている。待ち望んでいたことです。
2013年9月、2020年の東京五輪・パラリンピック開催が決定したとき、ある女性の学生が私にメールを送ってくれました。
その文面には「私の世代で7年後に希望があるという感覚は初めてです。斜陽の国に育ったから、信じられる明るい未来を描いて生きるのは初めてです。希望がある時代っていいですね」と書いてありました。
私はこのメールを見て、日本の土台となる若い世代に、たしかに前を向けるようになってもらう、それこそ安倍政権の使命だと感じたのです。
若い人たちの力がなければ、国全体の機運は盛り上がりません。その認識が、安倍総理には強くあると思います。総理はコマンダー・イン・チーフ(最高指揮官)であると同時に、期せずして若者を応援する「チアリーダー・イン・チーフ」の役割を務めているわけです。
フィギュアスケートの羽生結弦選手に国民栄誉賞を授賞したのは、「若者を激励したい」と心から思っているからでしょう。
若者のみならず女性の活躍を政府が推進しているのも、男女のワークライフバランスを改善し、賃金の差別もなくして、若いカップルが子どもを産みやすくなる環境にしたい、という願いがあるからです。
一にも二にも経済を良くし、「未来は君たちの手で明るくできる」というメッセージを伝え、その後押しをすることが、安倍総理が選び取った役割なのだと思います。
(本稿は『Voice』2018年10月号、谷口智彦氏の「『希望の総理』安倍晋三の真髄」を一部抜粋、編集したものです)
更新:11月23日 00:05