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「加賀から“第二のGAFA”を生み出す」 電子都市を目指す市長の決意

2020年03月12日 公開
2020年03月16日 更新

宮元陸(石川県加賀市長)

コンピュータに使われるのではなく、使いこなす人間に

――2020年度から全国の小学校でプログラミング教育が必修化されます。子供の数が年々減っていくなかで、どういった教育に取り組んでいますか。

【宮元】まずは、不足しているデジタル技術者の育成です。加賀市では毎年、小学生から高校生までが参加できるロボット競技大会「ロボレーブ(RoboRAVE)」の国際大会を行なっています。

2020年にはここ加賀で世界大会が開催される予定で、海外を含む優秀な子供たちが一堂に会します。

ロボレーブ発祥の地であるアメリカでは、国がバックアップしてロボット技術者の教育を行なっています。ところがわが国は、デジタル人材の育成をなおざりにしてきた。

加賀市は国に先駆け、2017年からすでにプログラミング教育を実施しています。デジタル化の時代はスピードが命です。国の方針を待つのではなく、自治体が先行して政策を推進する気概が必要でしょう。

――プログラミング教育を進めることで、子供たちにどういう人材に育ってほしいとお考えですか。

【宮元】コンピュータに使われるのではなく、使いこなす人間になってほしい。「人間の仕事の半分がAIに代替される」と叫ばれるいま、自らの頭で思考し、技術革新を生み出す人物が求められています。

数年後には加賀市に、GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)をつくり上げたクリエイターのような人材が生まれるかもしれない。

それは加賀のためだけではなく、日本全体の成長にも繋がると信じています。

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