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愛される夫は、妻と”共感型”の会話をする

2020年01月16日 公開
2020年01月17日 更新

黒川伊保子(脳科学・AI研究者)

黒川伊保子写真:吉田和本

脳科学の分野から、”夫”と”妻”の脳の構造の違いを説き、大ベストセラーになった『妻のトリセツ』『夫のトリセツ』。今回は、著者・黒川伊保子さんに、妻をイライラさせる夫の行動心理を説明してもらった。夫婦が分かり合う方法とはいかに。

※本稿は月刊誌『Voice』2020年2月号、黒川伊保子氏の「『夫は気が利かない』は濡れ衣だ」より一部抜粋・編集したものです。

聞き手:編集部(中西史也)

 

「話の呼び水」を意識せよ

――女性が得意な共感する力を男性が高める方法はありますか。

【黒川】 共感型の会話を日ごろから実践することです。

それは2種類あって、1つは「話の呼び水」と言われる何気ない日常の会話。

できれば、「今日、バスに間に合わなくて20分も待たされたよ」といったトホホ話がいい。さらに「でも、バスの待ち時間に美味しそうなパン屋があったから、君のために買ってきたよ」とつけ加えられたら完璧です(笑)。

もう1つは、社会的出来事がテーマの会話。これは政治でも芸能ネタでもいいのですが、お互いがどう思うのかを共有し合うんです。

男性は目的や結論がない日常会話が苦手なので、とっかかりとしてニュースは活用しやすいでしょう。

――たしかに日ごろのニュースから、妻との会話のきっかけをつかむのはいいかもしれませんね。

【黒川】 男性が共感型の対話を苦手とするのは、日本ではそういった会話を母親が息子とあまりしないことも背景にあります。

母親が「宿題やったの」「学校どう?」と聞くのは、家に帰ってきた夫が、「飯できてるか」「今日は何してた」と聞くのと同じです。

母親はそうした目的指向型の会話ではなく、「話の呼び水」となる自らの日常を話したり、「あの事件どう思う?」と息子の意見を聞いてあげたりすることが大切です。

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