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国民の不安を"暴く"堤未果の新刊が大反響 「違和感は9割正しい」と警鐘

2024年05月01日 公開
2024年12月16日 更新

WEB Voice編集部

堤未果

国際ジャーナリストの堤未果氏による新刊『国民の違和感は9割正しい』(PHP新書)が発売され、大きな反響を呼んでいる。政府の施策の裏側にある"国民の不利益"を徹底的に糾弾した本書は、発売前からAmazonランキング1位に輝くなど注目を集めた。発売から1週間で累計5万部、1カ月で6万8000部を突破する反響ぶりだ。

堤未果氏は、『日本が売られる』『堤未果のショック・ドクトリン』(ともに幻冬舎新書)などのベストセラー作家として知られる。新刊では、災害対応、軍事、食料や水道といった生活インフラなど、幅広い分野から"国民にとって不利益"なことが数多くあぶり出されている。

 

「災害ショックドクトリン」に警鐘

本書の第1章「災害の違和感」では、災害発生時に閣議決定で行われる"危険な決定"の実態が指摘されている。同書によると「災害ショックドクトリンという手法で、国民に不利益となる制度改悪が、こっそりと行われてきた」というのだ。

 

金融資産の国有化も危惧

さらに第2章「『戦争と平和』の違和感」では、預貯金の国有化のリスクが説かれている。ゆうちょ銀行の郵便貯金、年金資産への手つかずだけでなく、新しい課税制度「新NISA」でも国民の金融資産を食いつぶす動きがあると指摘する。

このほかにも、SNSでの言論統制の危険、農地が海外企業に売却される現状、政府が国民に対して行う"言葉の操作"の実態なども明らかにされている。

本書は、タイトルが示す通り、国民が抱く"違和感"の正体を暴き立てた啓発書となっている。我々にとって重要な課題が数多く詰め込まれており、ニュースでは伝えきれない深層の事実に一石を投じる内容となっているようだ。

 

著者紹介

堤未果(つつみ・みか)

国際ジャーナリスト、東京生まれ。国連、米国野村證券等を経て現職。2006年『報道が教えてくれないアメリカ弱者革命』で黒田清日本ジャーナリスト会議新人賞。2008年『ルポ 貧困大国アメリカ』で日本エッセイスト・クラブ賞・中央公論新書大賞。『日本が売られる』『デジタル・ファシズム』など著書多数。WEB番組「月刊アンダーワールド」キャスター。

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2025年1月

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発売日:2024年12月06日
価格(税込):880円