40代で自民党総裁選に立候補した小林鷹之氏は、日本をどうしたいのか。「国益第一、保守の思想のもと、国際社会から信頼され、世界をリードする国をつくる。これこそが私の目指す日本の未来である」。団塊ジュニア世代の総理候補が、書籍『世界をリードする日本へ』から思いの丈を紹介する。
※本稿は、小林鷹之著『世界をリードする日本へ』(PHP研究所)から一部を抜粋・編集したものです。
ここでは、私が目指す「この国のかたち」を改めてお伝えしたい。次の文章は、私のホームページに「小林鷹之が目指すこの国のかたち」として記載しているものだ。
〈国家を守り、国富を生み出す活路を拓くことが政治の使命。私は政治家として、我が国の本質に立脚した形での国創りを目指したい〉
〈その本質とは、対立ではなく、和を尊ぶ精神。安住と共に堕落するのではなく、挑戦と共に成長することを選ぶ精神。革新ではなく、歴史と伝統に根差して進歩を図る精神だと考える〉
〈公平さを担保する規律の下で、個人、企業、そして地域が常に高み〈を目指し、限界に挑戦する活力ある国を創る。先人に対する畏敬の念と、次世代に対する慈愛の心をもって、世代を超えて支え合う国を創る〉
〈そして、世界の懸け橋として平和に貢献する国家を創り、我が国を必ず守り抜く〉
こうした考え方を心に抱いて、これまで政治活動を続けてきた。
私は団塊ジュニア世代として生まれた。バブル崩壊後の就職氷河期世代でもあり、社会に出てからは物価が下がるデフレが続き、失われた20年、30年などと言われた時代を生きてきた。
しかし、子どもの頃は世界第2位の経済大国で、1980年代のまだ勢いがあった日本を体験し、その記憶を持つギリギリの世代でもある。もう一度、国際社会の真ん中に立てる日本をつくって次の世代にバトンを渡さないといけない、という強い信念がある。
私は、日本で生まれ育ち、今日に至るまでにアメリカでも数年間暮らし、アフリカでボランティア活動もした経験がある。少ないながらも海外経験をした上で、私は日本に生まれてよかったと心の底から思っているし、これからも私自身がこの国に自信を持って生きていきたいと思っている。
そして日本の未来を担う若者を含めたすべての国民が日本人であることに誇りを持てる国、世界から信頼され、世界をリードする国をつくりたいとの思いで、覚悟をもって政治の道に入った。
私が大学に入ってから約30年間、日本の政治や経済状況も混沌とし、わが国周辺を含め国際情勢も急激な変化を続ける中で、政治家の使命を全うするためには、私自身が描く「国のかたち」を実現するために中長期的な目標を立て、そこからバックキャストして今何をすべきかを決めていくことが重要である。
目先の事象や他国の動向に右往左往しない基軸をもって政治に取り組む、という姿勢を貫きたい。私が取り組む個々の政策が、一見異なる方向に見えることも、些事に見えることもあるかもしれないが、すべて目標に向かって進めているものである。
政治の使命は、国家を守り、国富を生み出す活路を拓くことだとの思いを持って、前述したわが国の本質に立脚した形での国づくりを目指している。
「わが国の本質」に根差すことで、世界の懸け橋として平和に貢献しつつ、わが国の主権、独立、領土・領海・領空、そして、国民の生命・財産を守り抜ける国を、公正さを担保する規律の下で、個人、企業、そして地域が常に高みを目指し、限界に挑戦する活力ある国、そして2684年という長い歴史と伝統を重んじる。
先人に対する畏敬の念と、次世代に対する慈愛の心をもって、世代を超えて支え合う国をつくることができると信じる。
「国益第一」「保守の思想」の理念を掲げ、国際社会から信頼され、日本の明るい未来を創ること─「世界をリードする国へ」─これこそが私の目指す日本の未来である。
政治家に必要なことは、ビジョン、覚悟、そして結果を出すこと。この3点だ。
国際秩序が非常に揺らいでいる状況だからこそ、伝統や既存の制度を尊重しつつ、「日本を、世界をリードする国へ」導いていく。そのためには、国民を豊かに、地方も国民も活力溢れる国にし、そして国際社会におけるプレゼンスを高め、よき国際秩序の形成に寄与していく。これが私のビジョンである。
更新:10月09日 00:05